税制改正大綱がもうすぐ公表されますね。
順調にいけば1月24日に纏まる予定です。
そこで今回は税制改正大綱について、現在議論されている点をまとめてみました。

税制改正大綱とは?

そもそも税制改正大綱とは、どういうものなのでしょうか?
税制改正を行うには、もちろん法案を国会に提出し可決されなければなりません。
その国会に提出する法案の元になるものが「税制改正大綱」になります。
税制改正大綱は、与党である自民党が作成するので、通常はそのまま国会で可決されます!
つまり、「大綱」という言葉がついていますが、ほぼ決定される可能性が高いものです。
ですので、税制改正大綱の発表は注目されます!

今回の主体は、自民・公明・民主の3党という事になるのでしょうか。
では、現在確認できる改正ポイントとしては、、、

1つ目!所得税の最高税率を45%に!(増税)

所得税の最高税率は、現在は40%です。
これを45%に引き上げる方針ですすんでいます。
あとは、課税される所得金額をいくら以上とするのか?という点が争点となっています。
現状の議論でいくと、3,000万円~5,000万円を超える場合に45%の所得税を課税する方針です。

【現 行】
課税所得1,800万円を超える部分に最高税率40%。

【改正案】
課税所得3,000万円~5,000万円を超える部分に最高税率45%。

2つ目!消費税の軽減税率の導入!(減税)

来年、平成26年の4月から、消費税が8%に上がります。
消費税率が上がることに伴って、食料品など生活必需品など特定のものを買った場合には、8%よりも低い税率(軽減税率)で課税するという議論がされています。
軽減税率については、対象品目をどれにするのか?など非常に決めなければならないことがたくさん出てきます。
そこで、新たな案として住民税の非課税世帯を対象に、1人当たり1万円を現金で給付するという案が検討されています。

3つ目!贈与税率を10%引き下げ!(減税)

高齢者から若い世代への資産の移転を促進することで消費を促すことを目的として、親から子・祖父母から孫への贈与に限定し、贈与税率を下げる案が議論されています。

【現 行】
贈与額が「600万超~1,000万円」の税率 40%
贈与額が「1,000万円超」の税率 50%

【改正案】 ※直系親族に渡す場合に限って。(親から子・祖父母から孫など)
贈与額が「600万円~1,000万円」の税率 30%(10%ダウン)
贈与額が「1,000万円超~1,500万円」の税率 40%(10%ダウン)

4つ目!1,500万円までの祖父母から孫への教育資金の贈与を非課税に!(減税)

高齢者の資金を活用して、若い世代の負担を占める教育費用を減らすために、祖父母から孫への1,500万円までの教育資金の贈与に関しては、贈与税を非課税とする案が議論されています。

5つ目!相続税の最高税率を55%に!(増税)

相続税の最高税率は、現在50%です。
これを55%に引き上げる方針ですすんでいます。
ただし、6億円を超える相続財産に対して最高税率を適用するという案が濃厚です。

【現 行】
相続財産の3億円を超える部分に最高税率50%。

【改正案】
相続財産の6億円を超える部分に最高税率55%。

相続税に関しては、最高税率の他にも「基礎控除」の引き下げに関しても注目です!

 

いづれにしても、審議中のため大綱決定を待つしかないのですけどね。

少子高齢化・経済低迷期に政権政党が替って最初の税制改正大綱。  1月24日、注目です!!

※1月24日追記
本日、税制改正大綱が発表されました。
中小企業に影響を与える内容をまとめておりますので、そちらをご覧ください。

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