代表取締役 中川 常広
会社名 |
株式会社ファースト |
住所 |
〒541-0057 大阪市中央区北久宝寺町2-1-7 和光ビル601 |
電話番号 |
06-6226-7513 |
代表者名 |
中川 常広 |
設立 |
2012年12月 |
従業員数 |
6人 |
事業内容 |
婦人アパレル製品の製造・卸 |
一生仕事を続けるには起業しかない!
婦人衣料の卸売業などの事業を行う株式会社ファースト。代表取締役の中川常広氏は40年以上アパレル業界に身を置き、起業前は上場企業の役員やその子会社の社長を務めた経歴を持つ。そんな中川氏が起業を決めたのは、2つの理由があった。ひとつ目は、とにかくずっと仕事に取り組み続けるため。
「サラリーマンには定年がありますが、定年など関係なくずっと働きたいと思っていました。それを実現するには、自分で起業して社長になるしかない、と。起業して2年を越えましたが、今もまだまだ仕事をしたいという意欲は衰えていませんから、この選択は正しかったと思います」
そしてふたつ目は、自分が思うような手法で会社経営をやりたいと思ったから。
「サラリーマン時代も、ありがたいことに上場企業の子会社社長の任を与えられました。社長としてある程度の裁量権はありましたが、やはり親会社からの制約があるため、完全に自分の思い通りに経営できるわけではないことを痛感しました。すべてを自分の思い通りに経営するには、自分の会社を立ち上げるかしかないと実感したのも大きな動機になっています」
起業直前の中川氏は役員や子会社社長として活躍していたため、10年以上アパレル業界の最前線を離れていた。それでも、現場の最前線に再び復帰してチャレンジすることを決めた。
「営業など、現場の仕事が好きなんですね。現場スタッフの一人として仕事に取り組むのは、楽しいの一言に尽きます」
価格とスタッフの『視点』がFirstStep依頼の決め手
起業について調べたり勉強する機会はなく、まさに『ゼロからのスタート』だった、と語る中川氏。だが、まったくのゼロだったわけではない。起業前と同じアパレル業で起業したこともあり、過去の経験が大いに生きているという。そんな「生きた経験」のひとつが『メーカーとのパイプを持っていた』ことだ。
「中でも韓国のメーカーの方々が、私の起業をサポートするべく感度の高い商品を製造し供給してくれました。現在商品を卸している取引先のほぼすべてが起業後につながりが生まれて取引を開始した会社なのは、一重に商品力が高かったから。素晴らしい商品を供給してくれるメーカーの皆さんには大変感謝しています」
ふたつ目は、子会社の社長として2年間ほど経営の経験をしたことだ。
「子会社の社長に就くまでは営業一筋でしたが、子会社社長としての2年間で会社の立ち上げから組織づくり、資金繰りの調整、財務を経験できたのは、今とても役立っています」
FirstStepは、知人経営者に教えてもらったのがきっかけで、自身でアポイントを取って訪問した。
「直接話をうかがってみると価格面も非常に安かった。知人からの紹介で信用もできるし、なによりスタッフの皆さんが小さな会社の経営者視点を理解していると感じたのが決め手でした。依頼後は、経理や財務以外の部分のアドバイスもいただけてとても満足しています」
赤字でも会社は潰れないが、資金がなくなると会社は潰れる
理想の会社を作り上げようと起業した中川氏。ビジネスにおいて大切にしていることは『信頼と挑戦』。
「すべてのビジネスにおいて『信頼』が大切なのは、私が語るまでもありませんね。『挑戦』は、常に新しい事業に挑戦し続ける気持ちと余裕が大切だということ。同じことを続けていては、必ずジリ貧になる。現状維持するにも挑戦が必要なのです。挑戦してもしなくてもリスクがある。だったら挑戦した方が良い」
また、経営者として意識すべきことが3つあるという。ひとつ目は資金繰りの意識、ふたつ目は問題解決の意識、そして最後は後継者を育成する意識だ。
「資金繰りの意識とは、文字通り資金繰りです。言うまでもなくこれこそが経営者の一番の仕事。赤字になっても会社は潰れませんが、資金がショートしたら黒字でも会社は潰れてしまいますから。次の問題解決の意識は、常に最悪の事態を想定し、それに対する備えをしておくということ。最後の後継者の意識は、人を育て、自分がいなくても会社が継続する仕組みを作るのが、経営者の使命だと考えています」
最後に今後の展開について話をうかがった。
「実はあまり考えていないんですよ(笑)。常に新事業の種を探していて、もし出会って花を咲かすことができれば、未来予想図はガラリと変わりますからね。アパレル事業を中心にやっていくことに変わりはありませんが、アパレル以外の新事業にも目を向けて挑戦を続けます」
担当者より
中川社長はとてもエネルギッシュな方です。仕事を続けたいという思いから起業し、日々経理管理から現場作業もすべてこなしておられます。財務諸表の内容については、前職で社長を経験しておられたこともあって、私が説明する前から重要視されていました。そのおかげでスムーズに進んだのを覚えています。
この業界は在庫も抱えなければいけない、売掛金のサイトも比較的長い、手形もあるなど、中川社長も意識している点として最初に挙げておられる資金繰りが非常に重要です。私は社長の経営判断がスピーディにかつ正確にできるよう、財務面からサポートさせていただきたいと思います。(澤 和樹)