オリジナルアクセサリーの企画・販売で起業

自分が欲しいと思う商品でネットショップをやりたい！

オリジナルアクセサリーの企画・デザイン・販売を行う株式会社WOJE（ヲジェ）。代表取締役の西原芙美氏によると、自ら企画・デザインしたアクセサリーを自社ネットショップで販売しているという。
「事務職で5年働いたあと、Webデザイナーとしてサイト制作やコンサルティングに携わってきました。その後は、フリーランスのWebデザイナーとして活動してきましたが、お客さまのネットショップをお手伝いするうちに自分でやりたくなって（笑）」

また、西原氏自身は、自分の適性が制作よりも企画にあると考えていたそうだ。
「私自身、制作よりもアイディアを考えたりブログで伝えたりすることの方が得意だと感じていました。加えて、コンサルティングや制作の経験を積む中で、自分のアイディアをやりきったら、結果どうなるのか見てみたい思いもありました」

アクセサリーを商品に選んだのも、西原氏自身の「自分が欲しいと思う商品を売りたい」という想いから。
「当時、満足できない商品が二つありました。ひとつはシャンプー。しかし、ヘアケア製品の開発経験がある医学博士にヒアリングすると、欲しいシャンプーの開発は無理との答えでした。そしてもう一つがイヤリングだったんです」

西原氏自身、金属アレルギーのためにピアスではなくイヤリングを愛用していたという。
「市場に出回っているイヤリングで満足のいくデザインやつけ心地のものがなかなかなくて。『痛くなくてカワイイものがあれば絶対買うのに』と思っていました。ならばそれを自分で作ろうと」

工場のツテすらゼロの状態でスタートするも、運良く1カ月以内という短期間で商品製作の手はずを整えることができた。西原氏は、Webデザイナーの仕事をすべて断ってWOJEの立ち上げ準備に没頭し、WOJEをオープンさせた。

お客さまの笑顔に近い部分から優先的に投資

法人化を選択したのは、お客さまや取引先に対する信用力アップのためだった。
「ショップをオープンして1年で会員数が1000名を超えました。多くのお客さまに安心して購入していただき、加えて取引先との取引上の信用をアップさせるためには、法人化が必要だと考えたんです」

法人化のパートナーとしてFirstStepを選んだのは、『Startup Weekend』に参加した際にFirstStepのスタッフに会ったことが記憶に残っていたという。
「今から2年以上前ですが、『Startup Weekend』でお会いしたFirstStepのスタッフの方がとてもきっちりして安心感があったことと、『Startup Weekend』のようなイベントを開催するなど、新しい考え方を持っていることにもビジネスパートナーとして期待がもてました」

Webデザイナーの仕事を辞めて、WOJEの事業に集中する西原氏。ビジネスに取り組む中で大切にしていることを尋ねると「お金の使い方」という経営者らしい答えが返ってきた。
「どこにお金を投資するべきか判断に迷うことが少なくありません。その時、私はお客さまの笑顔に近い部分から優先的に投資するという基準を持って判断しています。例えば、商品やパッケージについてはお客さまの笑顔に直接つながると考えて、思い切ったコストを掛けています。逆に広告には最低限の費用しか使いません。このようにお客さまの笑顔を判断基準に、メリハリのあるお金の使い方を心掛けています」

お客さまの喜びや驚きにトコトンこだわる！

お客さまの笑顔につながるか、自分が欲しいと思うか、という2つの基準で経営判断する西原氏。これから起業を考える人へのアドバイスをお願いすると「見切り発車でもやってみることが大事」という答えが返ってきた。
「もちろん計画は必要ですが、頭で考えるだけでは不安ばかりが増幅して、結果的に何もできなくなってしまう。だから私はとにかく前進し、問題が発生してから解決法を考えるようにしています。すると、問題解決能力が養われて大概のことはなんとかなるもの。しかもこうした経験が、大きな自信につながるから不思議です（笑）」

これからも、お客さまとの一対一に近い関係性を大切にしたいと語る西原氏に、今後の展開について話をうかがった。すると、WOJEという店名がWow！（驚き）と JewelryのJEを組み合わせた造語だと教えてくれた。
「店名にふさわしく、どんな商品やパッケージなら喜んでもらえるか、どんなことをすれば驚いてもらえるか、お客さまの喜びや驚きにトコトンこだわりたい。さらに、自分たちもお客様も常にワクワクしながら、期待を超えることに取り組み続けたいです」