代表取締役 梅本 稔氏
HP http://www.nihon-medical.jp/

会社名 株式会社日本メディカルサービス
住所 〒530-0041 大阪市北区天神橋4-7-30 東扇町ビル807
電話番号 06-6354-2450
代表者名 梅本 稔
事業内容 放射線測定、放射能測定
施設の点検及び管理
被ばく管理、その他上記に付随する業務

赤字会社を引き継いで、5期連続黒字を達成!

関西、四国を中心に、病院や診療所においてレントゲン室をはじめとした放射線使用エリアの放射線量測定・検査業務を行う株式会社日本メディカルサービス。代表取締役の梅本氏は赤字続きだった同社を引き継ぎ、5年連続で黒字化を達成中だ。

しかも、梅本氏が代表取締役に就任してからの5年間で社員は2名から10名となり、しかも退職者を1名も出していないというから驚きだ。
「私は『雇用の創出と安定』を最も大切にしています。ですから社員には終身雇用を宣言し、やりがいが感じられる職場環境を提供したくて成果主義や報奨金制度も導入しました。社員の悪い部分を矯正するよりも、良い部分を伸ばしたい。安心して働ける環境で自分の能力を最大限に発揮すれば、きちんと報われる仕組みを目指しています」

社員一人ひとりの自立を常に考え、責任を持って仕事を最初から最後までやりきれるようにと、仕事はどんどん任せる方針だ。なんと新入社員の面接まで社員に任せてしまう。
「当社の社員は皆優秀で、人を見極めたり育てる力は社員の方が優秀ですから(笑)」

また、退職者が出ない会社を構築できているのは、FirstStepをはじめとした会計担当者のサポートも大きいという。
「FirstStepさんは紹介していただいてお願いしたのですが、とても丁寧にやっていただけるので非常に感謝しています。会社の成長は会計担当の方のサポートも大きいと思います」

自社の強みを明確にし、高い顧客満足を獲得

梅本氏は会社を引き継いで業務を見直す中で、自社の『強み』に気づいた。そして、その『強み』をアピールすることで業績を向上させていった。
「当社の最大の『強み』は、検査スタッフがレントゲン装置を操作する技術を身につけている点です。当然、放射線技師の資格を持つスタッフもいます。これは会社を引き継ぐ以前からそうだったのですが、アピールをしていませんでした。ところがこの点を『強み』として営業活動をすると、新たな受注が舞い込むようになったんです」

測定者1名が病院や診療所を訪問し、病院スタッフの方に機器を操作していただいて測定業務を行うのが従来の放射線測定だった。なぜなら放射線機器の操作がメーカーごとに異なることと、機器が非常に高価なために操作中に故障した場合、補償が高額になるためだ。
「当社では装置を操作出来るスタッフがおうかがいし、スタッフのみで作業を完結します。もちろんスタッフはほとんどのメーカーの機器操作を習得していますから、お客さまである病院スタッフが操作のために立ち合う必要がありません。また、検査中に機器が故障しても十分な補償ができる保険契約を東京海上日動様と結んでいますから安心です」

つまり、立ち合わなくても安心して検査を任せていただける体制を仕組みとして構築したのだ。
「ご依頼いただいたお客様の満足度は非常に高いですね。一度ご依頼いただくと、ほぼ100%リピートしていただけますよ」

世の中のために仕事をするという大きな志が重要!

赤字の会社を引き継ぎ、見事に黒字転換させた梅本氏に、ビジネスの中で大切にしていることをおうかがいした。
「何事もあまり難しく考えすぎないようにしています。例えば、黒字転換するには入ってくるお金を増やして、出るお金をできるだけ減らす。そのための武器として高い顧客満足を提供できる独自性を打ち出すという感じでしょうか。ようやく私たちも、お客様の満足度が非常に高いという自信を持てるようになってきました」

次にこれから起業しようとしている人へのアドバイスをお願いすると「私なんかよりも素晴らしい経営者はたくさんいますよ」と言いつつ、笑顔で次のようなアドバイスをいただいた。
「起業したいと思うならやってみるのが一番です。ただ、最初から身の丈に合わない無理をしてはダメ。コツコツ継続することが大切です。それと一番大事なことは、絶対に私利私欲・個利個略のために仕事をしてはいけないということ。お客様、社会、地域、従業員、さらには国のために貢献したいという大きな志を持って、たくさんの方から応援してもらえる会社にしなければならないと思います」

最後に、今後の目標をたずねると「関西の放射線測定企業の中で、今年度中に1番を目指したいですね」と笑顔で語った梅本氏。彼の頭の中には、すでに実現への道筋が見えているようだ。

担当者より

梅本様とお付き合いさせていただいて4年以上たちますが、常に謙虚で冷静な方です。
「自分のできることは限られているとわかっているから」と、謙虚さをお持ちですが、お話ししていると大きな目標を持ち、それを達成するまで常に挑戦し続けるという強い信念を感じます。
また会社の業績にも目を配り、毎月の数字をもとにして営業社員の方と営業方針の会議を実施したり、ハッパをかけておられます。
会社もまだまだ成長していく中でその一助となり、ともに成長していきたいと思います。(澤 和樹