代表取締役 柴部 崇
HP http://www.shibasun.jp/
会社名 |
株式会社シバ・サンホーム |
住所 |
〒630-8451 奈良市北ノ庄町41-1 |
電話番号 |
0742-81-3948 |
代表者名 |
柴部 崇 |
設立 |
2006年12月 |
事業内容 |
住宅の企画・設計・建設 |
一筋の未来にかけた起業
奈良県を中心に「子育て家族の家づくりを応援します」をコンセプトに一戸建ての設計、建築、販売を行う株式会社シバ・サンホーム。代表取締役の柴部崇氏は、大工だった父親の姿を見て育ったが、幼い頃は大工の仕事が大嫌いだった。
「幼稚園ぐらいまでは遊び場が建築現場で、中学生になる頃には、休みのたびに父親の会社に連れて行かれて仕事を手伝わされました。友達と遊びたくても遊べない。唯一の楽しみは、仕事を手伝った帰りにファミレスで好きなものを食べて帰ること。だから父親の仕事は大嫌いでしたね」
しかし、高校卒業時には決まりかけていた大手企業への就職をやめて、大工として父の仕事を手伝うことを決意する。大工の修行を4年間経験して親の仕事を手伝い始めたが、父の急死によって、急きょ会社を継ぐことに。
「13年ほど続けましたが、下請けでは利益が出ないと悟りました。エンドユーザーと直接商売をやらないと生き残れない、と」
そこで、エンドユーザーにアプローチをするべく、株式会社シバ・サンホームを設立。設立当初の経営は厳しかったが、2年目に初めて友人が依頼してくれた一戸建てが運命を変えた。
「2日間だけ見学会をさせてもらうと、そこで新しいお客様にご依頼をいただけた。そこからご縁がつながって、たくさんの人がシバ・サンホームを認めてくれた。当社は人の縁を紡いで続いてきたんです」
関わるすべての人を幸せにしたい
良い家を建てることで、たくさんのお客様を笑顔にしてきた柴部氏に、人と接する時に意識していることをたずねた。
「周囲を笑顔にしたければ、まず自分が笑顔になること。私はある時から周囲の人に対する考え方を性悪説から性善説に切り替えました。シバ・サンホーム設立当初は、常に自分を変えようと意識していましたね」
シバ・サンホームを設立した当初は、苦しい経営状態の中でも、自分に投資する『自分磨き』にはお金を惜しまなかった。
「住宅購入のカギを握るのは女性。そこで、女性に気に入られる魅力的な男性になることを目指して、手のエステから女性と上手に話すセミナーまで、あらゆるセミナーや施設に通って自分磨きに取り組みました。今となっては笑い話ですが、当時は本気で通っていましたね(笑)」
そこまで柴部氏を突き動かしたのは、家族のため、そして会社を強くするためだった。
「最後は家族なんですよね。まず家族のために仕事をしている。次に会社。社員はもちろん、お客様とは長い間、お付き合いをさせていただく約束をしています。その約束を守り、私に関わる人すべてを幸せにするには、自分が強くなることで会社を強くしたいと、という思いがあったんです」
謙虚に、素直に、我慢強く。そして楽しく
起業の先輩という視点で、起業を検討している人へのアドバイスをお願いした。
「今、私はランチェスター経営を勉強していますが、起業前に『なぜその商品を売るのか』『その商品は誰のためか』『お客様はどこにいるか』『どのような方法で売り、どうやって維持するか』について考えておくことをおすすめします。要はきっちり準備してから起業する、ということ。私は勢いで起業してしまったけれど、準備した方が圧倒的に成功確率は高いですから」
続けて、起業を成功させる経営者に求められるものについてたずねた。
「二つあると思います。ひとつは『素直さ』。人の話を素直に聞き、それを認めてお礼を言う。常に、謙虚に、素直に、我慢強く、そして楽しく。もうひとつは『熱意』。熱意をもって周囲の人々の太陽になることは、経営者の重要な役割。パワーが必要ですよ(笑)」
最後に、シバ・サンホームの未来についてお話をうかがった。
「私がいなくても進んでいける会社を目指したい。今は部署も役職も設けずに、全員が全員を助けながら進んでいます。これは素晴らしいことだと思いますが、近年は社内のリーダーを育てる必要性を感じていて、人事評価制度の勉強も始めました。まずは組織の確立と人材育成を進めていくつもりです」
担当者より
柴部社長は、個人事業主だった頃から考えると長く経営をされており、常に社会の流れを読み解きながら新しいことに取り組んでおられる社長です。
最近は従業員の方も増えてきており、シバ・サンホームにとって大事な時期になりますので、様々な面からお手伝いをさせていただいていることに感謝しております。(中谷 洸太)