システム開発業で起業

ひとりで起業予定が、6人で起業にすることに

アクシス情報サービス株式会社は、大手システム会社が開発する金融システムや自治体のシステム開発などをサポートしている。代表取締役の真村徹氏は、システム開発の20年以上のキャリアを持つ。真村氏自身にとって、アクシス情報サービスの設立は2回目の起業だという。
「1回目の起業は、当時働いていた会社の後輩と共同で起業しました。会社もうまく成長していたのですが、共同経営のため私の理想だけを追求するわけにはいきませんでした。改めて私自身が理想と考える『社員が主役』の会社を作りたくて、ひとりで2回目の起業をすることにしたんです」

ひとりで個人事業主としてのスタートを想定していた真村氏だが、急遽5名の社員が真村氏のもとで一緒に働くことになり、6人での起業となった。

常に『周囲の人を幸せに』を意識する

最初はひとりで個人事業主として活動しようと考えていた真村氏だが、5名の部下を持つ状態で起業することになり、会社設立を決意。FirstStepはネット検索で見つけたという。
「FirstStepをはじめ、何社かに話を聞きました。コスト面もポイントでしたが、FirstStepのスタッフは若くて非常に相談しやすい印象で、しかも相談に対するレスポンスがとても早かった。それがお願いする決め手になりました」

経営者が自分ひとりか、他に誰かいるかでは、起業の大変さや見える世界が全然違う、と真村氏。
「自分ひとりで経営するということは、会社の未来をすべて自分自身で描き、それを社員に伝えなければならず、責任も大きい。苦労することが好きじゃないと起業はできませんね（笑）」

ビジネスにおいては、『常に周囲の人を幸せにする』ことを意識しているという。
「私は『人の価値』というものは、周囲の人を何人幸せにできるかだと思っています。例えば、子どもは自分のことだけ考えていればいい。でも大人になり家庭を持つと、自分ひとりから家族を幸せにするために頑張ります。会社を経営するということは、自分の家族に加え、会社で働く社員やその家族、取引先など関わる人すべてを幸せにしなければなりません。これを責任ではなくチャンスと考え、この使命を全うしてより多くの人を幸せにしたいと考えています」

お客様の役に立つ自社開発商品を作りたい！

経営者としてはまだまだ勉強中と語る真村氏に、これから起業しようとする人へのアドバイスをたずねた。
「自分が働く業界とはまったく異なる業界の人々とつながることですね。システム開発業界は、クライアントの業種は多種多様です。自分が知らない業界のシステムを開発するなら、その業界に詳しい仲間から情報を集めなければなりません。助け合える仲間をどれだけ持てるか、が経営者の力量かもしれませんね」

また、システム開発に携わる若い人たちには、もっとチャレンジしてもらいたいという。
「自分の限界を自分で決めるのはもったいない。取り組む前に『できません』と自分の限界を決めて、それを守ろうとする人は、どんなに良い環境でも成長できません。何事にもチャレンジしてもらいたいですね」

最後に、今後の目標についておうかがいした。
「自社開発商品を作りたい。今はクライアントが必要とするシステムを作っていますが、自分たちで必要性を検討し、開発・商品化したいですね。もちろんお客様に『便利だ』と評価してもらえる商品を作りたい。目標は、会社の看板となり社員が誇れるような商品。3年後には実現したいと考えています」