代表取締役 奥峪 秀和
会社名 |
株式会社WILL |
住所 |
大阪府堺市 |
代表者名 |
奥峪 秀和 |
設立 |
2014年5月 |
従業員数 |
15人 |
事業内容 |
飲食店の経営 |
お客様に満足してもらえる飲食店を作ろうと起業
大阪市営地下鉄我孫子駅近くの『炭火焼居酒屋 峪家』、天王寺駅近くの『博多水炊き 宮崎骨付きもも炙り焼 TORIZ』の2店舗を経営する株式会社WILL。代表取締役の奥峪(おくさこ)秀和氏は、不動産管理および管理物件内でカラオケやラーメン店を運営する会社に勤め、料理経験も皆無だった。
「ある時、その会社の経営者の方の一人が独立され、そこで『飲食店をやってみないか』と声を掛けていただいたんです」
この時、『どうせやるなら独立を目指して飲食業を本気でやろう』と決意したという。
「焼鳥屋をやることになり、スタッフとして調理、仕入れ、スタッフ教育、集客など、飲食店運営のすべてを学び、お店の売上も順調に伸びていきました。そして2年後、独立起業を決意して物件も決まりかけた頃に、2店舗目出店の話が持ち上がり、社長から店長をやって欲しいと依頼されたんです」
奥峪氏は、2店舗目の店長を務める代わりに、将来的にはその店舗を譲ってもらう条件で、独立起業せずに社員店長として働くことに。
「それから6年後、ついに店を譲っていただき独立することになりました。周囲の人には、遠回りに見えたかもしれませんが、最小のリスクで独立起業できるチャンスを得たんですからラッキーだったと思います。目指すべきは、起業じゃなく、起業して成功することですから」
こうして2店舗目の場所に、内装や店名、商品構成を変えて新規オープンしたのが『炭火焼居酒屋 峪家』だ。
独立前の覚悟と準備が重要
独立起業してスタートした『峪家』は順調に売上を伸ばし、2店舗目の計画を実行するタイミングで法人化しようと決意した。税理士は個人事業主の時代からお世話になっていた人にお願いする予定だった。
「新店オープンと法人化を準備しているタイミングで、懇意にしていた税理士さんが急病となり、お願いすることができなくなってしまった。そんな時、知人の飲食店オーナーから紹介されたのがFirstStepさんでした」
FirstStepと出会い、無事に法人化と新店オープンを実現した奥峪氏。社員店長と独立起業したオーナー店長では、何が異なるのだろう。
「やりがいが全然違いますね。自分で計画して結果が出たときは、本当に嬉しい。また、時間を自由に使えるのもいいですね」
1店舗目の『炭火焼居酒屋 峪家』は自ら店長を務めた6年の蓄積があり、失敗のリスクは低かった。そういう意味では、ゼロからの新規オープンとなった2店舗目の『TORIZ』は本当の勝負だと語る。成功する飲食店オーナーは、失敗する人と何が違うのだろうか。
「私の経験では、飲食業は仕掛けたことの成果が出るのに6カ月ぐらい掛かります。多くの失敗する飲食店オーナーは不安が大きくなりすぎて我慢できないのかもしれませんね。私には社員店長時代に独立起業を見越して試行錯誤した経験があるので、我慢と判断ができる。独立して成功するには、独立前の覚悟と経験、相当の準備が重要だと思います」
成功の秘訣は、全力のおもてなしと継続
現在2店舗を経営する奥峪氏が飲食業のビジネスで最も大切にしていることを尋ねると、『すごく基本的なことですが……』と前置きして答えてくださった。
「来ていただいたお客様に対し、料理も接客も今できる100%の力でおもてなしをすること。これに尽きます。今『TORIZ』での合言葉は『阿倍野でナンバーワンになる!』です。ナンバーワンであると言い切れるサービスや料理だけを提供する気概でやっています。これから飲食業で独立を考えている人も『当たり前のことを当たり前にやる』ことを大切にして欲しいですね。目新しさだけではお店は継続しません。私自身『誠心誠意お客様に満足してもらえるサービスができているかどうか』を常に自問自答し続けています」
さらにもうひとつ大切にしていることが『継続』だという。
「しんどい作業も継続して地道に続けられる人こそ飲食業のプロ。継続して利益を上げるために『継続』は必須の要素です。地道な作業に向上心を持って取り組める人は尊敬できますし、そういう人と働きたいですね」
将来は、『TORIZ』で提供している博多水炊きで本場博多に殴り込みたいと語る奥峪氏。その目標が実現する日はそう遠くないだろう。
担当者より
奥峪様は地をしっかり固め、いろんなシミュレーションを立て最適な道を選ぶ人だと感じております。
また、ボキャブラリーも多く、気さくな雰囲気でお話してくださるので、毎回元気をいただいておりますが、話をさせていただくと数字に強い経営者だと伝わってきます。将来のビジョンを立てた通りに実行する奥峪様。今後の展開に私たち中央会計が、少しでもお役に立つことができればと心から思っております。
今後ともよろしくお願いいたします。(澤田 恭平)