エステサロン開業のために起業

異なる施術の相乗効果を提供するエステサロン

トータルエステに整体やマッサージを組み合わせた独自のメニューを提供するエステサロン『b.ChaRme』を運営する株式会社b.ChaRmeの代表取締役・武岡由紀氏。サロンで提供している施術メニューは、エステティシャンとして10年以上のキャリアを持つ武岡氏自身が、施術を受けて効果を実感したもの、気に入ったものだけを提供しているという。
「エステ、マッサージ、整体は別々のお店で受けるのが通常ですが、『一緒に受けるほうが得られる効果がアップするのに……』と思っていました。ならば、誰かにお願いするよりも自分で提供しようと考えたのが起業のきっかけです」

エステの手技は身につけていたが、マッサージや整体の施術経験はゼロ。そこで、さまざまな整体師やマッサージのスクールに通って技術を身につけた。
「起業しようと決意してから起業するまでに3年ほど掛かりました。それでもエステ、整体、マッサージがワンストップで受けられるお店を作りたかったんです」

大切なのは「技術」よりも「愛」

FirstStepは、起業準備を進める途中に知人の紹介で知ったという。
「税理士さんって非常にお堅くて苦手なイメージがありました。でもFirstStepさんの事務所におうかがいしたら、全然そんなイメージがなかった。スタッフの皆さんは元気で、しかも私より年下の人が多かった（笑）」

本町のFirstStep事務所を訪問し、話しづらい感じがしたら依頼するのはやめておこうと決めていたという。だが、その想いは杞憂に終わった。
「説明が分かりやすい上、質問もしやすい雰囲気だった。これならお願いしても安心だと、その場で依頼することを決めました」

経営者としてサロンを運営しながら、エステティシャンとして施術も行う武岡氏。ビジネスに取り組む上で大切にしていることをたずねると、笑顔で「愛ですね、愛」という答えが返ってきた。
「手技が上手なだけではお客さまに満足していただけません。お客さまのお悩みと真剣に向き合い、解決をめざすことが求められます。それには『愛』が必要だと思いますし、さらにはコミュニケーション力も大切。『愛』を持ってコミュニケーションすることで、施術効果のアップはもちろん、相手との関係がより良好になる効果もあります」

「学ぶ姿勢」と「コミュニケーション力」が大切

自分が良いと思うサービスを提供したいと起業を決意した武岡氏に、これから起業をめざす人へのアドバイスをお願いすると、「勉強すること」と「コミュニケーション力を磨くこと」という2つの答えが返ってきた。
「常に学ぶ姿勢を持ち続けることが大切です。これはエステ業界に限りません。講座やワークショップといったお金を払って教わること以外に、日々のお客さまとのコミュニケーションの中にも学ぶチャンスはたくさんあります。そうした日々のチャンスを活かして学べる人になれれば、起業しても成功すると思います」

しかしながら、起業をめざすなら「コミュニケーション力を磨くこと」の方が大切だという。
「エステティシャンの場合、お客さまは美しくなると同時に『癒やし』を求めて来店されます。美と癒やしの両方を提供しなければ、お客さまはリピートしてくれません。特に当店のような地域密着型のお店は、両方とも同じぐらい重要だと思います」

最後に今後の展開についてたずねると、未来の新店舗の構想を教えてくれた。
「もし次にお店を出すなら、心斎橋や梅田といった大阪市内中心部に男性をメインターゲットに整体やオイルマッサージを提供するお店を出したいですね。今、疲れている男性が本当に多い。オイルマッサージのあと、サウナに入ると本当に疲れが取れて気分もスッキリするんです。あのスッキリ感をより多くの男性に提供できるお店を作りたいですね」