理事 松田 亨
HP http://fusewaka.or.jp/
会社名 |
NPO法人三和福祉会 |
住所 |
〒577-0804 東大阪市中小阪4-7-47 |
電話番号 |
06-6723-5757 |
代表者名 |
松田 亨 |
設立 |
2006年12月 |
事業内容 |
就労支援B型事業・グループホーム |
評判が評判を呼び、病院からの利用者紹介が急増
障がい者の暮らしをサポートする就労継続支援施設や共同生活援助施設などの運営のほか、移動支援事業、居宅介護事業に取り組むNPO法人三和福祉会。障がい者就労継続支援B型事業施設である布施若草園の施設長・松田亨氏に話をうかがった。
「障がい者の子を持つ先代代表が布施若草園を立ちあげたのが昭和52年で、本格的に運営を始めたのが昭和54年頃です。設立当初は肢体不自由者の生活介護が中心でしたが、知的障がいを持つ利用者が増え、徐々に現在のような就労支援を中心とする施設になりました」
現在、施設ではさまざまな作業が用意されている。
「内職や清掃をはじめ、焼き菓子工房での菓子製造、小型家電の回収や分解など、多数の仕事を用意しています。当園では、利用者自身が自ら仕事を選び取り組んでもらいます。自分の選択で仕事を決めることで、お金を稼ぐ達成感を学んでもらいたいのです」
こうした取り組みの中で、就労継続支援A型事業施設に送り出したり、さらには民間企業への就職を果たした利用者もいるという。その結果、地域の医療施設との信頼関係も高まっていった。
「平成18年にはNPO法人となり、より地域への貢献を意識した活動を続けています。こうした活動が評価され、最近は複数の病院から利用者の方を紹介していただけるようになりました」
最も大切なのは、利用者本位であり続けること
中央会計との付き合いは、NPO法人化する2年ほど前から。
「私どもの施設の後援会長から中央会計さんを紹介していただきました。LINEやチャットワークでやりとりできるのはとても便利ですよ」
松田氏が最も頼りにしているのが『経営面のサポート』だ。
「私たちだけではできない予算づくりやシミュレーションなど、未来を見据えた提案を積極的にしてくれます。特に『年内の利益で、ここまでの設備投資は可能』や『この設備投資実行には、利用者を○人増やすことが必要』など、具体的な行動レベルに落とし込んで提示してくれるのでわかりやすいです」
利用者が仕事を通じて社会に貢献すると同時に、少しでも多く収入を得てもらいたい、と松田氏。仕事に取り組む上で大切にしていることをうかがうと「利用者本位であること」という答えが返ってきた。
「私たち施設運営側にとって最大の使命は、『利用者の方が働いて得られる収入を1円でも多くすること』だと考えています。仕事を獲得する担当職員は大変ですが、収入アップが利用者の皆さんのやりがいや働く意欲に直結していますからね」
加えて、職員には「『聞く』と『聴く』の大切さ』を説いている。
「福祉の仕事に就く人にとって大切なことは『聞く』と『聴く』を、しっかり使い分けながら利用者さんと接すること。一生懸命じっくりと耳を傾けることが信頼につながります。信頼があるからこそ、障がい者と健常者の相互理解を図るための橋渡しが可能になるのです」
社会福祉法人に負けない社会貢献をめざす
福祉業界で40年近いキャリアを積み重ねてきた松田氏に、これから起業しようと考える人へのアドバイスをお願いした。
「あくまで福祉の世界で起業する場合になりますが、最も必要なのは『人を見極める力』です。就職しやすいとか仕事があるといった理由で、福祉の業界に足を踏み入れる人も多い。もちろん大歓迎なのですが、福祉だからこそ人としての基本的な教育はもちろん、徹底したサービス業の基本を求められます。そうしたものを身につけられる器の有無を見極める力、さらには器を備えた人々を育てる能力も必要ですね」
最後に、今後の展開について話をうかがった。
「より多くの利用者の方々に就労継続支援施設を利用していただけるよう努力していきます。そしてNPO法人三和福祉会の存在を日本中に広めていきたい。現在、定員20名の就労継続支援B型事業施設が2カ所ありますが、もう1カ所増やすことをめざします。NPO法人でもしっかり中身を充実させれば、社会福祉法人に負けない社会貢献ができることを東大阪市から発信していきたいですね」
担当者より
三和福祉会さまは、常に利用者さんの視点で利用者さんの工賃をいかに上げ、やりがいをもってもらえるかを常に考えておられます。その姿勢は非常に尊敬できます。また、スタッフも皆さん常に笑顔でイキイキと働いていて、楽しみながら仕事に取り組んでいるのが伝わってきます。
これからも、財務面でよりよい施設の環境づくりに貢献できるよう精一杯サポートさせていただきます。(辛島 政勇)