起業後20年以上を経て、自社ソフトウェアの提供を開始
大手企業の制御系ソフトウェア、中でも医療系ソフトウェア開発に強みを持つ株式会社システムネットワーク。医療ジャンルの中でも、ガンや脳血管障害といった身近な病気の治療や処置に使用される医療機器の制御ソフトウェアに携わることが多いという。すでに30年以上の歴史を持つ同社が医療系に強みを持つのは、代表取締役の西村信一氏が携わっていた起業前の仕事と関連がある。
「私自身も技術者なんです。起業直後に出向していた会社では、マイコンを初搭載した医療機器のソフトウェア開発に携わっていました。そうした実績が、今の会社の強みの礎になっています」
システムネットワークは、仲間5人とともに立ち上げた。
「起業したのは、働き出して5年ぐらい経った頃ですね。自社開発のソフトウェアを世の中に出したい、というのが起業の動機です。以来、まずは会社を維持すべく請負や常駐の仕事に取り組みつつチャンスをうかがいながら準備を進めてきました。しかし、25年以上掛かるとは思っていませんでしたが(笑)」
近年は自社開発の各種システムがさまざまな場所で活躍している。例えば、プライスカードを電子化するプライスサイネージシステムは、大手携帯電話会社のフラッグシップ店舗で採用された。また、脳血管障害やパーキンソン病を患う患者様の上肢機能を定量的に評価するソフトウェア「TraceCoder®」は、多くの大学病院やリハビリ病院に導入されて好評を得ており、その他にも国内髄一の有名大学との共同研究を元としたソフトウェアを開発中だという。
「受託や請負の実績が、自社開発ソフトウェアの成功につながっているのは間違いありません」
最も大切な『信頼』の根源はコミュニケーション
中央会計との出会いは、それまで税務を依頼していた税理士が高齢のために代替わりすることがきっかけだった。
「起業以来ずっとお任せしていたので、新しい人に依頼してみるのも良いかもしれないと考えたんです。中央会計に出合ったのは、たまたま参加した講演会でスタッフの方が講演をされていて、その話が素晴らしかった。それで一度お会いして話をしてみたところ、何となく安心感を感じたんですよ。その直感に従った、という感じでしょうか(笑)」
実際に依頼してみて、その直感は間違っていなかったという。
「私たちは、税務的な部分はわかりません。しかし、中央会計の皆さんは真面目というか、とても親身になって対応していただけていると感じています。例えば、税務以外にも労働派遣事業許可の申請手続きの際は、条件をクリアするために多方面にわたるアドバイスやサポートをしていただきました。そうした税務以外の部分のサポートも助かっています」
自らも技術者である西村氏が、経営者として大切にしていることは『信頼』の二文字に尽きるという。
「お客さまの要望に応えた製品を納期までに納品するのは、非常に大変なこと。だからこそクライアントと一緒に開発を進めるという姿勢や信頼関係が大切。そしてその根源となるのがコミュニケーションです。そう考えると、信頼の根源はコミュニケーションなのかもしれませんね」
任せられる部分はプロに任せるのが、結果的に近道
これから起業しようと考える人へのアドバイスをお願いすると「プロに任せること」という言葉が。
「私自身、経営や税務については素人同然でした。プロに任せられる部分は早い段階で任せ、自分たちは力を発揮できるところにリソースを集中させることが大切だと思います。税務をプロに任せると費用は掛かりますが、しっかり節税もできる。素人の税務では、節税どころか払わなくても良い税金を払っているかもしれませんからね」
最後に今後の展開についてうかがった。
「医療系の自社開発ソフトウェアを増やし、『社会を豊かにするモノづくり』をしていきたい。当社の自社開発が進んだのは、専門知識の面からサポートしてくださる医師の方々と信頼関係が構築できたことで、共同開発の道を作れたから。今後も人間関係とコミュニケーションを大切にしながら業務に取り組んでいきます」
担当者より
西村様は、医療系のソフトウェア開発等で社会貢献への信念がとても強く、人間味あふれるお人柄で社員にもとても愛されている方です。経営においても決断力と行動力をお持ちです。システムネットワーク様が、今後どのように変化されていくのか非常に楽しみです。
今後も会計や税務だけでなく、さまざまな面で会社の発展に貢献できるようサポートさせていただきます。(下原 敬人)