代表取締役 渡辺 佑樹
HP http://chikamitsu.com/
会社名 |
株式会社ちかみつ |
住所 |
〒251-0816 神奈川県藤沢市遠藤4229-1 2F |
電話番号 |
0466-34-6630 |
代表者名 |
渡辺 佑樹 |
事業内容 |
・太陽光などの再生可能エネルギー発電設備の開発業務及び売電 |
お客さまの近くに寄り添う会社でありたいという想いで起業
太陽光を中心とする再生可能エネルギーの発電施設の開発などを行う株式会社ちかみつ。代表取締役の渡辺佑樹氏によると、オーナー(地権者)から借りたり買い上げたりした土地に、太陽光による再生可能エネルギーの自社発電設備を設置する取り組みを進めている。
「今はデベロッパーのようなポジションですが、いずれは自然由来の電力だけを扱う電力会社をめざしています」
もともと大学卒業後は、縁故で証券会社に入社。その後、2012年に施行された再生可能エネルギーの固定価格買取制度によって日本においても導入が本格的に始まり、働いていた証券会社でも新たに事業会社を設立するなど、グループ一丸となって力を注ごうとしていた。再生可能エネルギーに魅力と可能性を感じた渡辺氏は、自ら転籍を志願して新しい事業会社に受け入れてもらった。もともと起業に興味はあったが、経営者との距離も近く、やりたいことをやらせてもらえる環境が揃っていたこともあって、働いている会社に長く勤めるつもりでいた。それでも起業を決断した理由をたずねた。
「働いていた会社が大きな組織であるがゆえに、事業を進めていると本当に顧客や協力していただいている方々(取引先など)のためになっているかという疑問を抱くようになりました。自分が想う企業の在り方や顧客に対する姿勢など。社会人経験を積んでいくことによって、できることも増え、自分の想いが強くなり始めたんです。加えて、自分の力を試したいという想いや事業をひとつ成功させたいという想いが強くなっていったんです。突き詰めていくと、常にお客さまの近くで寄り添いながらビジネスを進めていくことがなによりも大切だと考えました。その『近くに、親密に』という姿勢からイメージして『ちかみつ』と名付けました」
今になってようやく話せるようになったビジネスモデルも、起業した直後はまだまったく定まっていなかったという。
「まずは会社として生き残ることや何ができるのかを考え、再生可能エネルギー関連のコンサルティングや業務委託的な仕事を受けていました。ただ、やればやるほど再生可能エネルギーに対する想いが強くなり、同時にさまざまな立場で協業の打診をいただいくようにもなりました。それで自分の価値はここにあるんだ、と気づくことができたんです。結果、自ら資金調達を実施し、発電設備を設置する発電事業者というポジションをとることに決めました。つくった電力を直接消費者まで届けるという、最も大変で最もやりがいのあるビジネスに取り組むことにしたんです。それが、顧客に寄り添う会社であることを自分なりに体現できる道だと信じていますし、そこを貫きとおすことが大事だと思っています」
東京と大阪の物理的距離を感じさせないレスポンス
会社設立にFirstStepを利用したのは、知人が働いていたから。もちろん会社設立をサポートする会社は東京にも数多くあるが、それでも地理的に離れた大阪にあるFirstStepで会社設立することを決めた。
「本来なら徐々に時間を掛けて信頼関係を築いていきますが、知人なら最初から信頼関係ができています。その結果、一番大変な立ち上げ段階で、事業に集中できた。やはり知人だと気を遣わずに質問できますから、最初から進めやすかったですね」
また、地理的距離はさほど感じなかったという。
「普段の質問や連絡にはチャットワークを使っていましたからレスポンスも早いですし、もし回答に時間が掛かるような質問でも、あらかじめ時間が掛かる旨を連絡もらえるので安心して待てました。そうした点も信頼できるポイントですね」
現在は再生可能エネルギーでの発電施設を建設するための用地確保や発電した電力を届ける事業者との商談に奔走する渡辺氏に、ビジネスに取り組む上で大切にしていることをたずねた。
「現在は用地確保や施設建設を確実に行い、売電先も法人のお客さまとなるBtoBビジネスですが、いずれは一般家庭にも当社が発電した電力を届けたいという想いがあります。そのためにも、ビジネスでは常に一般消費者のことを意識して取り組むようにしています」
起業直後は行動力が成功へのカギになる
これから起業しようと考える人へのアドバイスをお願いすると「まずはやってみること」という答えが返ってきた。
「まずはやってみることが大事。私も最初の1年間は、事業環境を理解したり、自分たちの戦略を明確化するのに時間と精神を費やすことになりました。もちろん起業前に気づき、準備できれば良いのですが、実際にはなかなか難しい。そのぐらい起業前に考えていた起業後の世界やイメージと、現実の起業後の世界がまったく違ったんです。『これが理想と現実の違いか』と(笑)」
また、ゼロからの起業だと自分が動かないと何も動かないため、「とにかく動く」ことも重要だと言います。
「もちろんやるべきことが明確なら、やることはたくさんあります。ただ、方向性が明確じゃないと動けないんです。それらが明確になれば、あとは自分で決断して動くしかない。動かないと成功も失敗もありませんから。私の場合、とにかく1年動き続けてようやく勝負できる環境を整えられた感じですね」
最後に、今後の展開について話をうかがった。
「今後3〜5年は発電設備を設置して体制を構築するフェーズです。加えて需要家と直接つながることで信用を積み重ねていかねばなりません。おそらく5年後以降の電力市場は、再生可能エネルギーの電源に対するニーズが高まり、市場で大きな役割を果たしているでしょう。その時、市場のシェアを握れているように今から準備を進めていきます」
担当者より
株式会社ちかみつ様のような成長性のある会社を担当させていただき、私としてもやりがいを感じています。
社長の渡辺さまは中学時代の同級生でもあり、昔からの友人が横で頑張っている姿をみると、こちらも良い刺激になります。多少、敬称を用いることに違和感を感じながらですが(笑)
今後も様々な付加価値の高いサービスを提供していき、大きな動きがある業界だと思いますので、今後の躍進を楽しみにしています。微力ながらわかりやすく丁寧なサービスを提供することで、事業の成長・社会貢献のお役に立てればと思っています。 (澤田 恭平)