代表取締役 新本 修一
HP https://shuken.jbplt.jp/

会社名 株式会社シュウケン
住所 〒536-0008 大阪市城東区関目6丁目13-19 SHUKEN BLD1F
代表者名 新本 修一
設立 2015年3月
事業内容 ・型枠工事

気がつけば型枠大工の道に

鉄筋コンクリートや鉄骨構造の建築現場で、コンパネと呼ばれるコンクリートパネルを精巧に加工し、コンクリートを流し込む型を作るのが型枠大工だ。株式会社シュウケンの代表取締役である新本修一氏が型枠大工になったのは偶然だったという。
「中学卒業後、すぐに働くことを選択したのですが、少しでも多くのお金を稼ぎたいと考えると、一番は職人の道でした。たまたま同級生のご両親が型枠大工の職人で、そこで働きはじめたのがきっかけです。もちろん型枠大工の仕事も存在も知らず、仕事を教わり必死で覚えるうちに、気がつけば型枠大工の道に入っていました」

初めてマンション一部屋分の型枠を任せてもらったのが働きはじめて3年後、小さな住宅建築の現場を丸ごと任せてもらったのが5年後。型枠大工の仕事に誇りを持っている、と新本氏。
「鳶職や、鉄筋屋さんは、解体したりコンクリートの中に入って隠れてしまいますが、型枠大工が作った建物の壁面などはそのまま一般の人たちの目に見える形で残ります。そういう意味でもやりがいは大きいですね」

独立後はずっと個人事業主だったが大きな案件が決まり、扱う金額の大きさや多くの人を集める必要があることから法人化を決意する。
「今後の成長を考えれば法人化した方が良いと先輩経営者もアドバイスをくださり、法人化を決意しました」

法人化で大手ゼネコンとの取引も問題なし

もともと個人事業主として別の税理士に税務を依頼しようと考えていた新本氏だが、法人化するようアドバイスをくれた先輩経営者がFirstStepを紹介してくれた。
「個人事業主時代はどんぶり勘定でしたが、FirstStepと話をしてみると法人の意義や税金、経営に対する無知を痛感し、契約することにしました」

法人化したことで、社内的にも社外的にも大きな変化が起こる。
「社内的には月単位で売上や経費、利益を見るようになり、自分の会社を客観的に見られるようになりました。接待費用も自然に抑えるようになりましたね(笑)。社外的には、社会的信用度がグッと上がったと実感しました。大手ゼネコンと御直接取引ができるようになったり、大きな金額の案件が舞い込んできたり」

型枠大工として、今も現場の最前線に立つ新本氏。仕事に取り組む上で大切にしているのは『人は宝』という考え方。
「職人の現場は、人ありき。自分だけで現場を完成させることはできません。だからこそ、精度の高い仕事をして周囲の信頼を勝ち取らねばならない。早くていい加減な仕事よりも、丁寧で精度の高い仕事をするべきです。現場はずっと残りますからね。胸を張れる仕事をしていないと、結果的に生き残れないと思います」

また『掃除』も重要で、現場の美しさで仕事の評価は必ず変わるという。
「私はいつも社員に『きちんと掃除したら、それで仕事が取れるから』と言っています。また、自分が若手の頃に、先輩からいただいた『ここはいずれ人が住むんだから、自分が住むと思って仕事をしなさい』という言葉を今も大切に実践しています」

大名ではなく武将として、現場の最前線で生きる

休日は社員とサーフィンも

中学を卒業して以来、職人として腕一本で仕事をしてきた新本氏に、これから起業しようとする人へのアドバイスをお願いした。
「まず、世の中の景気は良い時もあれば悪い時もある。悪い時こそ身を引き締めて信頼や信用を大切にしてほしいですね」

また、契約書や受注書を取り交わしておくべきだという。
「たとえ大企業相手の取引でも、希に言葉の調子だけ良くて、実際の対応がいい加減な担当者もいたりします。できるだけ依頼内容を書面で残しておくようにするべきです。逆に、自分の言葉に責任を持つことが、信用を得る大切な要素だとも言えます」

最後に、今後の展開について話を聞いた。
「現場に積極的に出ていきます。先輩経営者からも『君は戦国大名ではなく、戦国武将向きだ』と言われました。要は、現場にいる方が活躍できるというんです。確かに自分は現場向きだと実感したので、これからも積極的に現場に出て自分の背中で職人たちを引っ張っていきます」

担当者より

株式会社シュウケン様は法人の設立当初からお付き合いさせていただき、はや5年になります。
社長の新本様は非常に人情あふれる方で行動力があり、新しいことにもどんどん挑戦しておられます。
今後、経営においてスムーズな意思決定が行えるよう税務や会計面をはじめ、さまざまな点から精一杯サポートさせていただきます。(下原 敬人)