代表社員 申 敏星
HP http://momisou.com/

会社名 合同会社Shinフロンティア
住所 〒564-0051 吹田市豊津町14-4 西江坂ビル3F
電話番号 06-6339-9588
代表者名 申 敏星
事業内容 マッサージ、エステ

2,980円で日本で一番のサービスを提供したいと起業

マッサージ店と韓国グッズショップを経営する合同会社Shinフロンティア。代表取締役の申 敏星(シンビンセイ)氏は、韓国にルーツを持つ中国人で、現在は日本人のご主人と結婚して日本に住んでいる。とても流暢な日本語を話す申氏に、起業したきっかけをおうかがいした。
「中国や韓国の人にとって、マッサージやあかすりは日常生活の一部として定着しています。日本に来てマッサージを受けた時、中国や韓国のサービスを提供すれば、日本の人々に喜んでいただけると感じたんです」

中国・北京にある高級マッサージ店には、施術中の飲茶やフルーツが無料というお店もあるそうだ。しかも価格は日本の普通のマッサージ店と同程度という。
「マッサージを受けるという中国や韓国の文化・習慣を知っていただき、日本にもそうした文化を創るお手伝いをしたいと考えました。そこでリーズナブルな価格でリッチな時間、空間、施術を提供する“ハートリッチサロン”というコンセプトを掲げて『momi爽』をオープンしました。60分で2,980円というリーズナブルな価格ですが、リーズナブルなのは価格だけで、サービスや設備、施術はハイエンドを貫いています」

『momi爽』が目指すのは、韓国や中国のハイエンドのマッサージ店。すなわち2,980円でありながら、日本で最高レベルのサービス、設備、施術だ。

“人”こそが最も大切であり、主役である

申氏は結婚前、中国で旅行会社などを起業した経験があるという。ビジネスで最も大切にしていることを聞くと、即答で「お客様をはじめとした“人”」という言葉が。
「お客様が『momi爽』のサービスでリッチな気分になって満足していただくことが一番。さらに、施術スタッフにも満足できる仕事環境を提供したいんです」

現在『momi爽』には、中国人、韓国人、日本人の施術スタッフが所属している。
「言葉の壁は存在しても、行動の壁はないはず。異なる国籍の人同士が理解し合い、お互いの国のことを正しく知る場になればと思います。また、江坂の人々に愛されるお店にしたい。お子様連れのお母さんやご家族に来店していただくと本当に嬉しいんですよ。お店の主役は“人”。“人”が最も大切なのはどこの国も同じです」

お客様へのサービスも、常に“人”を意識している。お客様アンケートから設備やサービスに関する要望を常にチェックしているほか、施術スタッフはお客様の前では極力日本語しか話さない。
「お客様への安心を提供するのも施術スタッフである“人”なんです。人と人なら言葉じゃない部分も伝わる。施術スタッフには『下手な日本語でも、使えばお客様に気持ちが伝わるよ』と話しています。私達が目指すのは、お客様が考える『60分2,980円のマッサージ店』のイメージを超えること。代金をいただく以上は、驚きと満足を提供しないと生き残れませんからね」

中国、韓国、日本をつなぐ架け橋になりたい

これから起業しようとする人へのアドバイスをお願いした。
「実行力が非常に大切。決めたことは絶対にやるという信念があれば、さまざまな人がサポートしてくれます。同時に事前準備も重要ですね。例えば、私は出店場所を決めるために、大阪市営地下鉄の全駅の乗降者数や定期と切符の比率などを緻密に調査しましたし、売上予測や資金繰りなども詳細な計画を立てました。FirstStepさんの適切なアドバイスにも助けていただきましたね」

外国人として日本に住み続ける以上、税金などさまざまな面で日本に貢献したいと話す申氏。同時に、日本、中国、韓国の人々をつなぐ架け橋になりたいとも考えている。
「私には、それぞれの国や人の姿を正しく理解し合うサポートができます。実際に『momi爽』では3つの国の人たちが仲良く働いてくれていますから」

最後に将来の目標をおうかがいした。
「まずは『momi爽』の店舗数を増やすと同時に、長く続くお店にしたい。また、お客様から中国や韓国への旅行情報を教えて欲しい、旅行ツアーを組んで欲しい、韓国語や中国語を教えて欲しいといったご要望をいただいています。将来的にはそんなご要望にお応えしていきたいですね」

担当者より

申社長の魅力は素敵な笑顔だと思います。事業のお話をされる時は特に楽しそうにお話されます。やると決めたことはとことんやらないと気が済まないタイプで、寝不足になることもあるそうなのですが、まったくそれを感じさせません。
私はそんな社長を勝手にお姉さんのように思い、お手本にさせていただいています。これまでの国際的な経営経験を活かして、益々活躍されることと期待しています。(元村 仁美