代表取締役 松本 大輝
会社名 |
株式会社タイキ |
住所 |
〒558-0011 大阪市住吉区苅田7-4-23 |
代表者名 |
松本 大輝 |
設立 |
2013年2月 |
従業員数 |
25人 |
事業内容 |
飲食業 |
10年計画で「飲食店経営者に」を実現
人気のもつ鍋屋『いっぱち』を経営する株式会社タイキの代表取締役・松本大輝氏。現在は、大阪市営地下鉄のあびこ駅近くと心斎橋駅の近くにある2店舗を経営している。飲食店業界に飛び込むきっかけは、高校生の時に兄が働く中華料理店でアルバイトを始めたのがきっかけだった。
「独立する気持ちなんてゼロでした。ただ働いてみると、中学時代にやっていたシニアリーグの方がしんどいと感じたんです。もしかしたら、飲食店の仕事が僕に合っていたのかもしれません(笑)」
高校卒業後もさまざまな飲食店で働くうち、気がつけば知人の多くが色々な業種で独立。自然に「自分もいつかは自分の店で独立したい」と考えるようになった。
「ある飲食店では、一番大変な新店オープンの教育係を担当していました。アルバイトでしたが社員以上に働いていましたね。その時、飲食店で起業するべく『10年計画』を立てたんです」
これまでの経験からもつ鍋屋で勝負すると決め、有名店を食べ歩いた。博多にあるもつ鍋店の味に衝撃を受け、店の社長に修行を直訴する。
「いつか独立するためにこの店で働かせて欲しい、とお願いして働かせてもらいながら、自分の味を追求していました。その後、多店舗展開ができるよう会社の仕組みを学ぼうと、大手輸送会社でトラック運転手になりました。試行錯誤を重ねながら、自分なりの鍋の味が完成した時点で『いっぱち』をオープンさせたんです。起業計画を立ててから、ちょうど10年。そして、無茶苦茶太りましたが、来年には痩せているはず・・・・(笑)」
人材の育成こそ、飲食店経営のキモ
こうしてあびこ駅近くに『いっぱち』を開店した松本氏。知人がFirstStepのスタッフだったことが縁で、法人化の手続きを任せることに。
「あびこ店オープンの頃は、まだ個人事業主でした。知人だったFirstStepのスタッフに確定申告の相談をした時のアドバイスから、法人化を決意しました。スタッフも若くて、気軽に相談できる感じがいいですね」
独立開業しやすいとされる飲食業だが、勢いで成功できるほど甘くはないという。
「しっかり計画を立て、突き詰めて考えてから始めないと必ず失敗します。1店舗だけなら潰れない程度にはやれるかもしれない。しかし、繁盛店や多店舗展開を目指すなら『これ!』と言える強みがないと難しいでしょうね」
現在、最も力を入れているのは人材の育成だ。
「従業員は家族同然。売上に応じて給与をしっかり払うのはもちろん、営業時間後の食事や慰安旅行などを通じてスタッフとのコミュニケーションを積極的に図るようにしています」
自分の目標や夢を社員に話して目指すべき方向性を共有しながら、将来は社員の独立を積極的に支援したいと考えている。
「独立して店を持ちたいと思っている社員には、物心両面から応援してサポートしてあげたいですね。もつ鍋屋にこだわらず、社員全員が好きな業態で独立を目指してほしいです」
独立開業するなら『準備』がすべて
松本氏は、飲食店経営を成功させるのに最も大切なのは準備だと考えている。
「新規の店舗は、既存店に対して『看板力』では絶対に劣る。その中で勝ち残るには、自信と根性、そして戦略が必要です」
修行していた博多のもつ鍋屋の社長から『うちの店が君の店の近所に出店したらどうする?』と聞かれた時、『勝負して絶対に勝ちます』と断言したそうだ。
「これが言える自信と根拠がないと、競争が激しい飲食店では生き残れません。営業しながら勝てるポイントを探していては遅い。開店前に備えておかないと」
最後に今後の展開についてお話をうかがった。
「3年で5店舗の目標を立てて、1年半で2店舗までは到達しました。残り1年半で3店舗をオープンして5店舗体制を目指します。もつ鍋屋を全国に15店舗、最終的には本場・博多に店を出して勝負したいですね」
さらに、少しでも世の中の役に立ちたいと考え、アクションを起こしている。
「東日本大震災では、被災地で炊き出しを行い、もつ鍋や唐揚げなどを振る舞うことで、被災地の人々が笑顔を取り戻すお手伝いをさせてもらいました。今後も微力ではありますが『世の中の役に立つ』取り組みを継続していきたいと考えています」
担当者より
昔からの付き合いがある松本社長。いつも親切に対応してくださり、話の中で感じる松本社長の仕事に対する姿勢・情熱はとても勉強になります。
現在は多店舗展開を考えておられ、それに伴い人材の育成に注力しておられます。同時に食に対する追求心も強く、食によって社会に貢献する意識も高い社長です。
常に戦略を持って物事を進めていく松本社長を様々な面でお手伝いさせていただいていることに感謝しております。(澤田 恭平)