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まず定量分析には貸借対照表や損益計算書は必須です。1期分だけではなく少なくとも3期分用意します。その他には、売上げ日報や生産日報など、社内の詳細データも必要になる場合が多いです。
定量分析には、ある程度決まった型がありますが、最初は会社全体の状況を把握するため、事業年度単位での貸借対照表と損益計算書を使います。
会社全体の状況を把握したら、次のステップとしてどこに切り込めば良いのかを絞り込みます。分析する時間や労力は無尽蔵にあるわけではありません。限られた時間の中で効率的に意思決定につなげるためにも、分析対象の絞込みが必要不可欠になってくるのです。そのために会社全体の分析を通じて、対象を絞り込んでいきます。
そのステップですが、今度は対象となった部門や商品カテゴリの成績が把握できるような資料を用意します。 例えば対象をある部門に絞り込んだなら、その部門の損益計算書や売上高資料などを使用します。また、対象をある商品カテゴリに絞り込んだなら、その商品の売上高資料や原価資料などを使用します。
このように、経営分析、特に定量分析は、マクロからミクロへ掘り下げていくことによって的確で迅速な分析、ひいては的確で迅速な意思決定に結びつけることが重要なのです。 そのためにも、資料の作成には、一貫性のある意味を持たせなければなりません。 あなたの会社では、資料のための資料になっていませんか? 何のために資料をつくるのか、どのような意思決定をするために資料をつくるのか、といった目的を明確にして共有しなければ、意味はありません。
今一度、意思決定につなげるための経営分析という視点で、日頃の資料作成業務を見直してみてはいかがでしょうか。
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